公演の記録など。その4

前回投稿から1ヶ月半も空けてしまいました。すいません。
ということで『冬に舞う蚊』の記録写真シリーズのラストになりました。お待たせしました。

前回日記の続き、「イメージシーン(と現場で呼んでいたシーン)」の3枚です。このシーンにおける富島くんの追い詰められっぷりは、ある意味、演劇的に作りました。このウェット感はおそらくどこの企業も抱えている普遍的な空気だと思ったから。


初めは優しく接してくれた朝美ちゃんが、ストーカー疑惑で態度を180度変える。仲の良い同期だった竹下くんが逆恨みで冷酷に突き放す。社内で完全に逃げ場を失った富島くんです。



そこに追い打ちをかけるように坂本社長が現れ、会社が倒産したのは「お前のせい」だとなじる。
一般的な話、個人の勝手な行動が組織に悪影響を及ぼすことがあります。なので通常、サラリーマンは判断を上に委ねます。自分で責任を取りたくないから。
が、しかし、富島くんはそうはしなかった。さてどっちの人生が幸せなんでしょう?


 

最後のよりどころであった家族。家族が受け止めてくれたら起こらなかった悲劇も世の中には数多く存在するはずです。
残念ながら富島くんの場合、奥さんの実家が大変なことになったせいで、むしろ「しっかりしろ」だなんて説教される。鬱状態の人に「しっかりしろ」だとか「頑張れ」はNGワードであることは常識。頑張ろうとしてるのに頑張れないから辛いんです。
ということで富島くんはこの世界で唯一の帰る場所を失ってしまったという話。

心がポキンと折れたときの幻聴こそが「蚊(モスキート)」だったということがタイトルの意味。

タイトルを決めなきゃいけない期限(確か8月上旬)の日、たまたま聞いていた桑田佳祐のアルバム。流れていた曲は、大好きなナンバー「飛べないモスキート」。何を隠そうこの時にタイトルが思い浮かびました。ただ元々は「モスキート」だけだった。何となく嫌な幻聴を蚊の飛ぶ音になぞらえてネーミング。でも「モスキート」だけだとなんか響きがシャープすぎるなあと思い直し、修飾語を付けた次第。

とまあそんな感じで長々と振り返ってきた記録写真シリーズはこれで終了。次の更新で集合写真とオフショットを公開して終わりにします。しばしお待ちを。